日下部製の倣い機構付面取り機は、その名前のとおり、パイプの形状に沿って、パイプエンドの端面、外面、内面を同時に面取り加工処理できる機械です。面取機内は、ウォーキングビームより、自動で三つの工程にパイプを搬送し、上下流のコンベアと連携すれば、自動でパイプ供給、面取り加工、パイプ搬出を行うことができます。
日下部製の面取り機は、パイプを両側同時面取り処理します。処理工程数が大幅に減ることと同時に、処理時間短縮が可能です。両側の面取りヘッドユニット、及び中間パイプ受けユニットは同じベッドに設置され、パイプ長さに応じ、移動側ヘッドユニットと中間受けユニットは、サーボ制御より自動でパイプ設定長に移動します。
上記の第一の工程として、切断されたパイプが面取り機に入ると、エッジ揃いと同時にパイプが測長され、長さ情報は、制御指令により、両側の切削ヘッドユニットに送られ、切削量一定、或はパイプ長さ一定の二つのモードより、ニーズによって選択できます。パイプ長一定の場合、パイプ長さを両側均等切削され、結果として、すべてのパイプ長さは全部揃うことが可能になりますので、製品品質アップに貢献できます。測定完了のパイプはウォーキングビームより切削工程に搬送されます。
第二の工程の、切削工程のパイプクランプは、3分割構造、下側固定、左右上部開閉のクランプ方式を採用しています。下側が固定なので、パイプの引き渡し動作が安定し、搬送時のトラブルを減らすことが出来ます。特殊構造を持つトグルタイプクランプで、大きなクランプ力を発生させます。クランプは、サーボーモーターにより、スプリングを押して制御しています。スプリングの反力で妥当なクランプ力を発生させ、しっかりとパイプを掴むことができます。従来の油圧、或いは空圧の方法は、クランプ力不足か、あるいは強すぎるかなど問題がありますが、日下部式のクランプは、その斬新な構造で、パイプを安定して掴むことができて、綺麗な面取り仕上げが実現できるため、製品品質アップに貢献します。且つ、サーボーモーター化されているため、ウォーキングビームの最適な搬送タイミングが実現され、無駄なパイプ移動時間を極小化して、サイクルタイム短縮に貢献しています。
切削ヘッド回転ユニットは、定トルクインバーターモーターを選用、2段減速装置付き、小径パイプの場合、倍の速度で切削処理可能になります。ヘッド送り装置はサーボ制御で、ネジ送り方式です。
切削ヘッドは、パイプサイズによって面板交換も可能です。1つの面板に4ヵ所のバイトシャンクを設置できます。一般的な外面、内面、端面、3ヵ所と比べ、もう1ヵ所取り付けることが出来ます。切削量が多い面に、もう1つバイトシャンクを取り付けて、切削速度を速くする仕上げが可能です。外面切削と内面切削は外周倣い機構で、パイプの形状に沿って、べベル切削加工できます。加工途中の不安定要素を排除するため、バイトシャンクの角度が固定、べベル切削量の調整はシムで行い、サイズ換え時、容易かつ迅速に交換ができます。
面取り機の機械本体の下に、チップコンベアを設置できます。チップコンベアで切削されたチップを機外に運び出せます。連続運転の為の障害を取り除くことができます。
最後の第三工程として、パイプを切削後、ウォーキングビームより切削完了テーブルに移動させます。移動側のヘッドユニットの処に監視カメラが設置されています。この切削完了テーブルに置かれたパイプの端面を、カメラによって、固定側に居るオペレーターの操作パネルで確認できます。オペレーションが簡便になります。
両端のヘッドユニットに、専用のチェーンホイストを設置可能です。日常のクランプ交換やヘッド交換などが簡便になります。
日下部製の面取り機の入口と出口に、角管のバイパスが出来る構造も設置可能です。